これが新しい戦争ゲームの形だ!
今現在、ボードゲームには各勢力同士の争いを題材にしたゲームが沢山ありますが、その多くが争いに勝ったプレイヤーが勝利するというルールです。しかし、この「Scythe(大鎌戦役:以下Scythe)」は違うんです。
じゃあ何が違うのか? まず「Scythe」には達成すべき条件が9つあります。この9つの条件の内、6つを誰かがクリアした時点でゲームが終了します。そしてその時点でお金を一番多く持っているプレイヤーが勝利となります。条件の中に「戦闘に勝利する」という内容もありますが、たった1項目に過ぎません。
おや?と思う方もいるでしょう。「Scythe」は戦闘に勝利しなくても、ほかの条件を満たすことができて、たくさんお金を持っていれば勝利することができるんです。
戦争ゲームなのにお金が勝敗に関わってくるなんて、今までの戦争ゲームではあまり見かけませんでしたが、そこが「Scythe」の新しさでもあるんです。
ではその9つの条件に大きく関わってくるプレイヤーアクションをみてみましょう。
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まずは自身の国づくり!戦争なんて二の次三の次!
基本的にプレイヤーは8つのアクションを使い分けて勝利に向かっていきますが、そのアクションの一つ一つが条件に関わってくるので重要です!
アクションボードはランダムで配られて、ボードそれぞれで必要な資源が変わってくることも。
8つのアクションを簡単に紹介します。
上段アクション
MOVE(移動) :キャラクター・メック(ロボット)・ワーカーの内2つ移動。
PRODUSE(生産) :ワーカーが資源を生産。エリアによって違う資源が。
TRADE(交易) :$1で好きな資源2つ獲得する。
BOLSTER(軍備) :戦争に備えて$1で戦力2獲得。
下段アクション
UPGRADE(改善) :アクション効率を改善。移動がコマ3つになったり。
DEPLOY(配備) :メックを配備。固有能力も開放。
BUILD(建設) :アクションが強化される建物を建造。
ENLIST(徴兵) :1回限りのボーナスと継続ボーナスを開放。
本当に戦っていいんですか?民間人はいませんか?
キャラクターかメックがほかの勢力がいるエリアに移動したときに戦闘は発生します。戦闘の方法はとても簡単で、戦闘に使う数をダイヤルに合わせて同時に見せ合うだけです。
数字が大きいほうが勝利します。
ただし、もし戦闘に巻き込まれたワーカーが居たら、勝利した側の民心をワーカー分下げないといけません。民心は高ければ高いほど、最後の得点計算が有利になります。
戦闘に勝てば勝利に一歩近づくけど、ワーカーは巻き込みたくないというジレンマが自然と戦闘が起きる回数を減らし、「Scythe」独自の空気感を作り上げてくれます。この緊張感がたまりません!
不思議な戦争ゲーム「Scythe」の世界
「Scythe」は架空のヨーロッパが舞台となっています。「各国にメックを与えていた資本主義国家”ファクトリー”が門を閉ざし、プレイヤーが操る各国のキャラクターたちはそれぞれの思惑をかかえつつ、ファクトリーを目指す」というのが簡単なストーリーです。キャラクター固有能力がそれぞれにあるので、まずは見た目で選んで遊んでみるのもいいかもしれません。
フィギュアも精巧に作られていて、メックにいたっては勢力別で形そのものが違います。フィギュアが好きな人は塗装をして楽しむこともできますし、フィギュアを眺めているだけでもワクワクしてくるデザインです!
主人公の分身であるキャラクターたち、動物をたずさえて戦いに挑みます。
「Scythe」の中に生きている人々を感じながら
「Scythe」のカードやイラストの多くには人と機械が描かれていますが、それは「Scythe」が農業と戦争がテーマのゲームだからです。人々はメックと共存、つまりは農業と戦争が共存しているんです。戦闘で民間人を巻き込むと民心が下がってしまうのはそのためです。むやみやたらに民間人に危害は加えては共存できているとは言えませんからね。
外箱の絵には人々が農作業している横でメックから煙が出ている場面が描かれています。これも「Scythe」の特徴といえるのですが、イラストのほぼすべてに説明がありません。外箱の絵も、もしかしたら農業を手伝っているだけなのかもしれませんし、はたまた隣で派手に戦闘をしているのかもしれません。イラストを見て、みんなでどんなシーンなのか考えるだけで「Scythe」の中で生きている人々を感じることができますよ。
ストップモーション動画でプレイ風景を紹介
まとめ

もしこの記事で「Scythe」に興味を持っていただけたならぜひプレイしてほしいです。多くの戦争ゲームで気になりがちな「ダウンタイム」も、「Scythe」では隣のプレイヤーが下段アクションを始めたら次のプレイヤーは手番を始めていいというルールがあったりします。かゆい所に手が届く設計でストレスなくプレイができるので、時間経過は長くても体感は30分なんてことも。
不思議な「Scythe」の世界にあなたも誘われてはいかがでしょう?
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ゲーム名 | SCYTHE(サイズ:大鎌戦役) |
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作者 | ジェイミー・ステグマイヤー |
メーカー | アークライト |
人数 | 1人 2人 3人 4人 5人 |
時間 | 90分 |
年齢 | 14才から |
SCYTHEが気になった方にオススメのゲーム!
ヒュペルボレア
勢力固有の能力があり、領地を支配して得点を獲得するのは「Scythe」と似ています。アクションは袋の中からランダムでキューブを取り出し、各色によって決まります。ほどよく運の要素があるため遊びやすいゲームとなっています。